Winny作者逮捕とゲーム理論風なお話

散々ニュースになっていて、食傷気味になっているかと思いますが。
個人的には今頃作者を捕まえても何の意味もないと思ったけどな。
…と考えると、ふと「なぜ京都府警は47氏(実名が出てますがあえてここはこれで)捕まえたのか」という問題に突き当たりました。
作者を捕まえるよりはWinnyユーザーを有無言わさずガンガンしょっぴけば済むことですし、
この手のアプリを作らないようにとの見せしめだとしても、FLMASK事件の後にも可逆モザイク加工ができるツールはいくらでも出てきたし、
FreeNetとか使えば結局変わらないしということで、考えられることは多分こんなことではないかと。
はっきりいって、本1冊とこのサイトで*1勉強しただけなので、かなり適当な意見だけどな!
しかも、すぐ論破されそうなので、ゆるちてー。

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ウソかマコトかWinnyがらみの書き込みの中で「Winnyでダウンロードした音楽や映画を鑑賞して好きになったので後の作品を購入した」というのを見かけたことがあります(ソースは無い!すまん!)。
もし、これが本当で大半が実際にそうしているのならコンテンツの供給側にもメリットが有り、若干の著作権違反も目をつぶることでしょう。
しかし、過度にユーザーの私利がWinnyネットワーク上で働いてしまったと。
つまりこのままでは殆どのコンテンツが無償で通常消費されるようになってしまう(←「なってしまった」でないことに注意)と京都府警は判断したのでしょう。
ゲーム理論」(ISBN:4837920063)という本では「共有地の悲劇」と言っている状態ではないかと。
ここで説明している「共有地の悲劇」をかいつまんで説明すると

ある村の牧草地は村人みんなの共有で、牧草地の草は無償です。
ここで、村民は自分の牛を手入れが面倒な自分の土地ではなく、この共有牧草地に放つようになります。(草は無償ですからね)
大量の牛が共有牧草地に放たれたため、牧草地が満杯になり、終いには牧草地の草は殆どなくなってしまい、結局この共有地で牛を飼えなくなってしまいます。
誰も「牛の頭数を管理」とか「牧草を育てよう」ということをしなかった為に起こった悲劇です。

先程のサイトのこのページの例だと分かりやすいと思います。
要は47氏Winnyネットワークに対して「インセンティブ(上の例では「牛の頭数管理」)」を求めたわけですが、残念ながら京都府警は「このネットワーク上にはインセンティブが存在しない」と思って、今後の「共有地の悲劇」を起こさない為にも「統制(制裁)」をかけたのではないかと思います。

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というわけで、はちゃめちゃな文章で大変すまんですが、何が言いたいかというと…
Winnyネットワークがコンテンツ共有側に対して何らかのインセンティブ(商品の購入,目に見える形での良い宣伝等)を与えていれば、多少の著作権侵害は許されたかもしれない。
京都府警が47氏を捕まえたのはこれから始まる「共有地の悲劇」(コンテンツ供給が全て最小限の利益で消費されてしまう状態)をさせない為の予防措置ではないか?


ちなみになぜ私は「共有地の悲劇」が「これから始まる」と思ったかというと、「現在悲劇が起こっている」と断言できる客観的な指標が無いからです。(知らないだけかも)


しかし、分かりづらい内容だ…(しかも論理に穴だらけの予感)。重ね重ねすいません…。

*1:このサイトはゲーム理論を非常に分かりやすく説明していますので、「ゲーム理論って?」と思う人にもお薦めです!